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いつも当院のブログをご覧いただき、ありがとうございます。浜松町歯科・矯正治療院です。今回は、咬み合わせの中でも重要な働きをする「犬歯(糸切り歯)」についてお話ししたいと思います。
みなさんは犬歯と聞いて、まず何を思い浮かべるでしょうか。「八重歯」や「キバ」を連想される方も多いかもしれません。実際、肉食あるいは雑食の動物にとって犬歯は、肉を引きちぎるために欠かせない歯です。
では、そんな役割を果たす歯には、どのような特徴が必要なのでしょうか。まず第一に、肉にしっかりと引っかかるために先端が尖っていなければなりません。そのため、犬歯は矢じりのような形状をしているのです。もしご自身の犬歯を指で触ってみると、他の歯よりもやや尖っているのを感じるかもしれません。「あまり尖っていない」という方は、子どもの頃には鋭利だったものが夜間の歯ぎしりなどによって摩耗してしまった可能性があります。
もう一つの重要な特徴は、横方向の強い力にも耐えられることです。肉を食いちぎる際には前後だけでなく左右の動きも必要になるため、歯そのものが頑丈でなくてはなりません。そこで、犬歯は全ての歯の中で最も長く太い根を持ちます。レントゲンを撮ってみると、たいていの方が犬歯の根の大きさに驚かれるでしょう。
さらに、犬歯には人間の生活においてもう一つ大切な役割があります。それは、就寝中などの無意識な歯ぎしりや食いしばりの際に、奥歯が横方向の過度な力を受けるのを防いでくれることです。奥歯は噛む力に耐えられるよう複数の細い根を持ち、縦方向の力にはとても強い反面、横の力には弱いという特性があります。実際、歯を抜くときは真上に引っ張るだけでは抜けず、左右に揺らしながら徐々に引き抜いていきます。
そんな奥歯を守るのが犬歯の「犬歯誘導(ミューチュアリープロテクテッドオクルージョン)」です。正しい咬み合わせでは、横方向に歯ぎしりをしたときに犬歯が先に当たって奥歯同士が離れるようになっています。この機能がしっかりしていると、奥歯に余計な負担がかかりにくくなるのです。
ところが、犬歯自体が磨耗してしまうと、この誘導機能が弱まって奥歯が直接横の力を受けるようになります。その結果、歯周病が悪化したり、歯に亀裂が入ったり、知覚過敏が起こりやすくなることもあります。特に犬歯のすぐ後ろの歯は、犬歯がうまく機能していない方ほどダメージを受けやすいので注意が必要です。
歯ぎしりはストレス発散の一環ともいわれ、ほとんどの人が無意識に行っているとされています。もし最近、歯がしみることが増えたと感じる場合は、一度歯科医院で犬歯や奥歯の状態をチェックしてみてください。早めに対策を講じることで、将来的に歯を守ることにつながります。
ぜひ、ご自分の犬歯を鏡や指で確かめてみてください。犬歯が正しく機能していることで、奥歯や全体のかみ合わせを健康に保つことができるのです。普段あまり意識しないかもしれませんが、犬歯の役割は意外と大きいので、日頃のケアや定期的な歯科検診を通じて、ぜひ大切にしてあげてください。
噛み合わせは様々な問題が重なり合い、症状が顕在化します。
その問題を一つひとつ解き明かしていくことが何よりも重要です。したがって、噛み合わせの問題を明らか
にするための検査を行い、あなたにとって本当に必要な治療計画を考える必要があります。
当院では噛み合わせの相談、検査・治療のご相談を承っております。
噛み合わせの重要性から必要な検査、治療についてお話をさせていただきます。
※上記の日時以外は蒲田院で治療を行います。